岐阜県民共済生活協同組合
始まりは20年前の意識改革から
女性職員が子育てしながら働きやすい環境にするために、男性職員の意識改革が必要であると動き始めたのがおよそ20年前。
当時は子供の学校行事のために男が休みを取るなんて考えられない…という時代。唯一の女性管理職だった林部長(現理事長)が上層部へ言葉を尽くして説得を重ね、男性職員に学校行事への参加を促しました。入学式、卒業式の際には、必ず家族写真を撮り思い出に残すよう伝えることで一生に一度しかない行事、皆で笑顔で撮った写真は宝物になり、その体験が職場を変えていきました。今ではその雰囲気が浸透し、有休取得は当たり前のこととして継承されています。
近年では男性職員の育児休業取得も後押ししています。
2023年9月に育児休業を取得した普及推進部の東條さんは「前例がなかったが、半年の育児休業が取得できたのは周囲の理解があってこそ。ころころ変わる子どもの表情に癒されながら、妻とともに初めての育児を頑張った貴重な時間だった」と話します。朝礼を通じて子育てのエピソードを語ったり、管理職に対しては育休制度の研修をするなど職場内の周知を図っています。今年も1人男性職員が育休を取得しました。
また65歳以上の実・養父母と同居する職員を対象とした家族手当を導入。働く環境を整え、子育てをサポートしてくれる親御さんに感謝の意を込めて支給しています。
また、組合では地震をはじめ自然災害により少人数で対応しなければいけないリスクに備え、常に安定したサービスを提供するためにオールラウンダーの人材育成に力を入れています。その一環として2022年10月に部門制を敷き、すべての業務を誰もがカバーできる体制を構築しました。これにより、育児や介護、病気など一時的に働くことが困難となったときも業務が滞ることがなくなりました。休みの申請も言い出しやすくなり、復職もしやすい環境になりました。
生協は日常生活の中で不安を抱えたお客様に接する仕事をする職場です。職員のさまざまな経験値が活かせる職場であるからこそ、育児や介護など困難を抱えた職員に寄り添い、働きやすい環境づくりを心掛けることが組合員のため、また組合の発展につながると捉えています。
この先もスタッフ間で意見交換しながら、性別、年齢、キャリアに関わらず公私ともにバランスよく充実した生活が送れるよう努めてまいります。
企業情報
企業名 | 岐阜県民共済生活協同組合 |
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住所 | 岐阜市茜部菱野2-82-1 |
創業 | 1983年 8月 |
代表者 | 代表理事理事長 林 直美 |
従業員数 | 64人(男性 11人、女性 53人) |