イベントレポート

子育てはトキメキさがしの連続!子どもとパパママ応援講座

2023年1月21日、岐阜市中央青少年会館にてパパ大学「子育てはトキメキさがしの連続!子どもとパパママ応援講座」が行われました。今回のパパ大学は、0~3歳のパパママ向けに、発達段階に応じた接し方やかかわり方を学ぶ機会を創出。後半は、絵本の読み聞かせやおてて絵本を通して、夫婦で子どもとのかかわり方について、参加者と共に考えました。

岐阜聖徳学園大学教育学部 教授 西川 正晃 氏

公立小学校教員、大学附属幼稚園教員、大学附属幼稚園副園長、関西国際大学教育学部准教授、大垣女子短期大学幼児教育科教授、幼児教育学科学科長を経て、2017年より岐阜聖徳学園大学教育学部教授。
研究テーマは幼児期の遊びと学び・保育者養成、保幼小連携など。どのテーマも、保育実践を基盤としている。現在、保育実践を語る会「土曜の会」を月一回主催。おてて絵本普及協会岐阜県支部事務局(西川研究室)

大人も子どもと一緒に育つ関係をつくり、今しかない育児期を思い切り楽しもう!!

前半は、幼児教育に関する最新情報や研究のトピックスを交えて、子どもにとって大切な学びやかかわり方を学びました。ポイントは、この講座のタイトルにもなっている“トキメキ”。 西川先生は、「子どもが興味を持つこと(トキメキ)の体験を重ねていくことが、幼児教育で最も重視されるべきこと」とし、「遊びはトキメキが詰まった大切な営みであり、不可欠な学びになっている」と話します。

また、遊びを通して子どもたちは、好奇心や柔軟性、協調性、忍耐力などの目に見えない力・“非認知能力”を蓄えているといい、非認知能力がその後の成長に大きく影響するとする経済学者ジェームズ・ヘックマンの言葉を用いて「5歳までの教育が人の人生を左右する」と訴えました。

非認知能力を身につけるためには、大人が子どもと一緒になってトキメキを楽しむことが大切だといいます。そのために、「サイ(●●しなサイ)ではなく、ゾウ(一緒にやるゾウ)になること」と、参加者にエールを送りました。

今回、西川先生がお話した内容は、以下でも読むことができますので、興味がある方はぜひ見てみてください。

パパも知りたい!子育てカレッジ

絵本の読み聞かせにはトキメキとコミュニケーションが詰まっている

後半は、親子でトキメキを共有する方法の1つとして、絵本の読み聞かせを紹介。子どもの感性を豊かにする読み聞かせのポイントと、親子でできる絵本遊びを教えてもらいました。

読み手であるパパやママが、まず声や顔の表情で喜怒哀楽を伝えたり、オノマトペ(擬音語や擬態語)や適切な間、リズムなどで臨場感を演出したりすると、子どもたちは感性を働かせやすくなります。また、ただ感じたことを行動に移すことが感性を育むことにつながるため、静かに聞いてもらうのではなく、コミュニケーションをとりながら読むことが大切だといいます。

絵本の読み聞かせと同様に、西川先生が親子で楽しんでほしいとおすすめしたのが、「おてて絵本」。西川先生は、自身もおてて絵本普及協会岐阜県支部事務局を務めています。おてて絵本とは、両手を本に見立てた親子遊びで、両手のひらを本のように開いて、想像力を膨らましながら、自由にお話をつくっていきます。

おてて絵本を始める時には、まず大人がお手本を見せることが大切。その後、以下のポイントを心がけながら、子どもにもチャレンジしてもらいましょう。

おてて絵本のポイント

  1. 合いの手を入れて、リズム感を出す。
  2. 「何が見える?」「何してる?」「次はどうなった?」と、次の展開を促す
  3. 子どもの言葉を復唱して、言葉を受け止める
  4. 素直に感想を伝えて、子どもを褒める
  5. 長く続いてしまう時には、「おしまい」と区切る

おてて絵本は、親子や家族でリレー形式にしていくのもおもしろいと語る西川先生。参加者もおてて絵本リレーを楽しみました。皆さんもぜひお子さんと絵本の読み聞かせやおてて絵本を楽しんでみてくださいね!